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「きったねぇ同系配合だな」

俺「うわぁ見ろよ、今年の天皇賞の登録馬!!」
弟子「へ?何か変なコトでも?」
俺「きったねぇ同系配合ばっかじゃねーか。」
弟「昨日からマイブーム化してんのかよソレ・・・え、でも同系配合?」
俺「もう見た瞬間にウワァってなるじゃねーか。」
弟「ええぇぇ・・・ドコがぁぁ・・・?」

俺「きったねぇダーレーアラビアンの同系配合
  ばっかだなぁ。」

弟「ほぼ当たり前だーーーー!!!!!」


※ダーレーアラビアン:サラブレッドの三大始祖の一頭。サラブレッドの血統は遡ればこのダーレーアラビアンと、ゴドルフィンアラビアン、バイアリータークの三頭になり、今日本で走ってる馬のほとんどの父系はダーレーアラビアンが始祖に行き着く。

俺「お、ゴールドシップはイイ血統だね。ダーレーアラビアンとバイアリータークのニックスだ。」
弟「なぜ三大始祖でニックスを成り立たせとるんだ・・・」
俺「流石に三大始祖まで遡ると同系もクソも無くなっちゃうという冗談はさておき。」
弟「同系配合の話ですか。」
俺「ああ、昨日のブラックキャビア、フランケルの話でもした通りだ。
  競走馬育成ゲーム経験者は同系配合を見ると、
  『何コレ汚っ!!』って思っちゃうハズなんだ。」

弟「そういうもんかねぇ。」
俺「そういうもんだ、ダビスタでは同系配合じゃ飛び抜けて強い馬作れないんだぞ。」
弟「ふむ。」

俺「父ノーアテンション母父ノーアテンションていう、デタラメ
  極まりない配合までいくと話は別だけども。」

弟「実際にそんな配合したら非難轟々ですよ。」

※ノーアテンション:フランス産。スーパークリークの父。ニジンスキー系で母方はグレイソヴリン系。ダビスタではグレイソヴリンのインブリードがもてはやされており、尚且つ種牡馬性能が高く、最強馬生産において基本中の基本だった種牡馬。ダビスタ2のスーパークリークの強さは異常だと思う。あ、スーパークリックだったな、ゲームだと。

俺「しかしながらだ、現代競馬において同系配合は避けて通れぬ状態まで来ているんだな。」
弟「この辺の話はよくサンデーサイレンスの件でしてましたからねぇ、解りますよ。」
俺「同系配合とはどういうコトなのか?コレは父と母父の系統がカブるコトを意味するわな。」
弟「そうですね。」
俺「突出した才を持つ種牡馬には当然子孫も多い。そこに集約されていくのは競馬界の必然だ。異系を大事にする
  ことよりも強い馬の生産が第一、コレも当たり前のコトだ。」
弟「うん、それもそうだ。」
俺「競走馬生産はゲームじゃない、俺がやってたダビスタとは違うんだ。」
弟「う、うん・・・そうだね・・・」

俺「なのになんでだろう!!何で同系配合見るといつも
  『きったねぇなぁ~』って思っちゃうのは!?」


弟「こびりついてるねぇ・・・」
俺「サンデーサイレンスだよなぁ。この馬凄すぎだよ。」
弟「影響力がメチャクチャですよね。」
俺「かなり昔、日高の馬産地行ってさー、そこで牧場のおっちゃんがさー、『モガミが日本の競走馬生産をメチャ
  クチャにしたんだよ』なーんて話をしてくれたんだけどさー、今や『モガミって何?』ってなるでしょ?」
弟「うん、モガミって何?」
俺「レガシーワールドさん!!コイツ蹴っていいよ!!」

※モガミ:フランス産。導入初年度にダービー馬シリウスシンボリを、翌年に三冠牝馬メジロラモーヌを輩出し一躍人気種牡馬に。その後もジャパンカップ馬レガシーワールド、秋華賞馬ブゼンキャンドルなどを送り出したが、産駒成績としては「メジロラモーヌってなんだったの?」という感が否めない内容の伸びの欠き方だったと言える。牧場のおっちゃん曰く「モガミはメジロラモーヌ作っただけだったんだよ、みんなそれに騙されたんだ」。言い過ぎだろ、それは。

弟「・・・知らないんだからしょーがないでしょー。」
俺「モガミは結局後継者も繁栄せずに終わってしまったが、サンデーサイレンスの牙城はもう確固たる存在になって
  いる。むしろ後継者だらけになりすぎているよな、ここまで牡牝共に発展したのはノーザンテーストとこの馬ぐらい
  のものだろう。むしろノーザンテーストを大きく凌駕しているんだな。」
弟「うん、リーディングサイアー見ると解る。」
俺「ノーザンテーストも凄かったけど、後継による繁栄を見せたのがアンバーシャダイぐらいだったりする。その
  アンバーシャダイも結局メジロライアン→メジロブライトの系譜を最後に種牡馬系譜が途絶えてしまった。」
弟「その点でサンデーサイレンスって一体・・・」
俺「直系で孫がこれだけ走るって日本じゃ凄いコトだよ。そりゃ生産体系も狂うわ。」
弟「でもサンデー系以外の種牡馬だって頑張ってるじゃん。」
俺「今の国内リーディングサイアー上位を、大系統で分けるとどうなるか知ってる?」
弟「?」
俺「大系統の分け方を単純に考えるなら、1990年代前半までの系統として考えるといい。スーファミダビスタ脳
  考えりゃいいんだな。」
弟「そんな脳持ってねーよ・・・」
俺「つまりロベルト系、ヘイロー系はヘイルトゥリーズン系。ダンジグ系、サドラーズウェルズ系、ニジンスキー系、
  リファール系はノーザンダンサー系。大元を一本化するってコト。するとどうなるか。」


●リーディングサイアー賞金獲得順50位までの大系統分けをすると頭数がこうなる
1位 ヘイルトゥリーズン系 30頭
2位 レイズアネイティヴ系 9頭
(キングカメハメハ、アドマイヤムーン、サウスヴィグラス、アフリート、マイネルラヴ、アグネスデジタル
 ウォーエンブレム、プリサイスエンド、アルカセット ※全部ミスタープロスペクターの子孫)
3位 ノーザンダンサー系 8頭
(クロフネ、キングヘイロー、ローエングリン、フレンチデピュティ、ファスリエフ、スタチューオブリバティ、
 ホワイトマズル、テイルオブザキャット)
4位 ゼダーン系 1頭(ジャングルポケット)
4位 プリンスリーギフト系 1頭(サクラバクシンオー)
4位 フォルティノ系 1頭(アドマイヤコジーン)


弟「60%・・・!!」
俺「スゲェだろ。30/50がヘイルトゥリーズン系なんだ、しかも大系統分けで言えばほぼ3系統しかないのと同様。」
弟「まぁ、それ以下の順位もあるんでしょうけど・・・」
俺「確かに51位以下になるとサンデーサイレンスの系統は減り異なる系統も出てくるけどね、ワイルドラッシュや
  バゴとか。でも全体比率で見てもヘイルトゥリーズンの割合が非常に高くなっちゃってるんだね。」
弟「上位=人気種牡馬だから、それだけ子供が多いってコトですよね。」
俺「ヘイルトゥリーズン=サンデーサイレンスってワケではないのがまたクセモノでね。じゃあ今度はこのヘイルトゥ
  リーズン系をまた分けてみようか。」


●上位ヘイルトゥリーズン系を分ける
ヘイロー系 25頭
(サンデーサイレンス産駒とロージズインメイ、タイキシャトル、メイショウボーラー)
ロベルト系 5頭
(シンボリクリスエス、タニノギムレット、ブライアンズタイム、マヤノトップガン、グラスワンダー)


俺「二つにしかならねぇっていうね。」
弟「はぐあ・・・」
俺「そもそもヘイローとロベルトはヘイルトゥリーズンの直子。ここは系統として分けるのに無理がある。だからと
  言ってじゃあその下からは別系統だー!!とならないのが悲しきダビスタ脳。」
弟「つまりはサンデーサイレンス産駒とロベルト系は同系になっちゃうんだな、師匠の脳だと・・・」

俺「エピファネイアはきったねぇヘイルトゥリーズンの同系
  配合だよなぁ。」

弟「ファンに殺されるぞ!!!!!」

エピファネイア
父シンボリクリスエス(ロベルト系)
母父スペシャルウィーク(ヘイロー系)


俺「この母父サンデー系で父シンボリクリスエスの血統からにじみ出る邪道感。」
弟「やめとこうよ、もう・・・」
俺「まだねぇ、エピファネイアはサンデーサイレンスじゃなくてスペシャルウィークになってるからいいよね。
  母父サンデー父シンボリクリスエスは邪道の極み!!」

※サクセスブロッケン、アルフレード等、該当馬のファンの皆様に謹んでお詫び申し上げます:弟子

弟「これだから血統オタクはイヤなんだ・・・!!」
俺「競走馬生産育成ゲームをやってた人なら、この気持ちがきっと解るハズ!!
  解るでしょ!?ねっ!?ねっ!?」
弟「同意求めるんじゃねぇよ!!」
俺「それこそさー、昨日ブラックキャビアとフランケルの話をしたけども。初めてフサイチコンコルドの血統表を
  見た時の衝撃たるやもぉ!!」

フサイチコンコルド
父カーリアン
母父サドラーズウェルズ


俺「うわぁもぉ何コレ!!ばっちぃ!!」
弟「いい加減にしろーーーー!!!!!」
俺「お前なぁ、この血統を自分に置き換えてみろよ!!お父さんのおじいちゃんとお母さんのおじいちゃんが
  同じ人なんだぞ!?俺だったらこんな家に生まれたら確実にグレるね!!」
弟「そんなドロドロした想像を血統表見てしてんじゃねーよ!!」
俺「インブリード3×3はやっぱ見て気持ちのいい配合じゃねーよなぁ。完全に親戚だもん。正月に会うもん。
  おまけに父系って何さ、こういうの何て言うの?婿入りになるの?」
弟「頭痛くなってきたよぉ・・・」
俺「やっぱり同系配合やキツいインブリードはキタナイって。ワイルドワンダーとかも初めて見た時、何考えたら
  こんな配合になるんだろうって思ったもん。」

ワイルドワンダー
父ブライアンズタイム
母父サンデーサイレンス
中央ダート重賞を3勝した


弟「なんかもう丸出しな同系配合ですね・・・」
俺「決して走らないワケじゃないって思いっ切り実証されちゃってるけどさぁ。G1勝ってるトコで言えばセイウン
  ワンダー
なんかも結構キテるし。」

セイウンワンダー
父グラスワンダー(ロベルト系)
母父サンデーサイレンス+母母父リアルシャダイ(ロベルト系)


セイウンワンダー血統表

俺「お母さんが既に同系配合のトコに、これまた同系のグラスワンダーっていう。」
弟「うわぁ・・・」
俺「もしもブラックキャビアとフランケルで配合したらそりゃもうおぞましい血統表が。」
弟「これでもフサイチコンコルドみたいな近親配合にはなってないから良さそうなものだけど。」
俺「まぁ近親でクロスがキツくて同系配合ってのが一番見てて恐ろしいけども。最近で一番ビックリしたのがこの馬
  の血統だなぁ。残念ながら引退してしまって現在は乗馬になっている様だが、初めて見た時は正気の沙汰じゃ
  ないと思ったよ。」

この馬→ショウナンカザン


弟「聞いたコトあるような無いような・・・」
俺「短距離のオープンクラスで結構頑張ってたんだよ。ここまでの血統ならある意味、まさにその名前の通りに
  突如爆発するんじゃねーかと見守ってたんだけど、結局障害に転向して初戦で走るのヤメちゃって引退
  しちゃったんだ。」
弟「・・・引っ張ってるけどどんな血統だったのよ、その子。」
俺「血統表見てみるか?多分引くぞ。」

○○血統表

弟「なんだこの血統!?」
俺「オカシイだろ、なんでよりによってこの同系近親配合にしたんだっていう。」
弟「うわぁ・・・体大丈夫だったの・・・?」
俺「結構頑丈だったね。」
弟「でもこの子みたいな生まれはヤダなぁ・・・」


父「お父さんのおじいちゃんはなぁ、サクラユタカオーって言って天皇賞を勝ったんだぞ!!」
母「マァ!!私のおじいちゃんもサクラユタカオーって言うのよ!!」
父「そしてひいじいちゃんはなぁ、ノーザンテーストって言って凄い種牡馬だったんだぞ!!」
母「マァ!!私のひいおじいちゃんもノーザンテーストさんなのよ!!」
父&母「あははははは一緒一緒!!」


俺「おうちに帰りたくなくなるレベルですね。」
弟「ほぼ兄弟婚だもんなぁ・・・」
俺「妹萌えって思えばいいのかな。」
弟「それ絶対違う・・・」
俺「こんな血統の子がショウナンカンプ産駒の稼ぎ頭になってるんだよなぁ。ここまでいくと実験の様に見えなくも
  ないけど。でもやっぱ美しくないって感じちゃうねぇ・・・」
弟「世界レベルの強豪二頭がノーザンダンサーの同系だもの、何言ってもムダですよ。」
俺「下手にニックスを意識するよりは効果がある場合も・・・って言われてはいるけども、なんかこう見た目が美しく
  ないんだよなぁ。」
弟「血統好きならではの美的感覚でしょ。逆にキレイでカッコイイ血統ってどんなのさ?」
俺「エアグルーヴ。」
弟「即答・・・」
俺「ダイナカールの母系が渋くて、まるで存在してないかの様なトコがたまらない。相当エロい。
弟「エロいとか言うなよ・・・」
俺「三代前まで遡ったところで父系、母系に大きなカブりが無いんだ。インブリードは父の母側と母の父側に薄く発生
  している程度で、本当に系統の相性の組み合わせで能力が成り立っている感じがして凄く綺麗。」
弟「父と母父がメジャー種牡馬だけど、他の部分でもカブりがないのか。それは確かにキレイかも。」
俺「トニービンが後継種牡馬で伸び悩んでるのがなんともなぁ。エアグルーヴが男だったら相当凄い種牡馬になれた
  気がするんだけど。」

弟「男のエアグルーヴなんか想像したくないよ。」
俺「ま、まぁなぁ・・・」

弟「でも確かに、この馬が牡馬だったら・・・って考えると凄そうな牝馬は居ますね。ウオッカとか。」
俺「あー、ウオッカが牡馬ならタニノギムレットの系譜が繋がるからなぁ。母方の血統もかぶりにくいし面白いかも。」

弟「男のウオッカなんか想像したくないけど。」
俺「自分で言ったんじゃねーか!!」


弟「どんな血統にしたって生命なんですから。悪く言っちゃダメですよ。」
俺「仏かよお前は。まぁでも確かにそう言われると弱いな。」
弟「そうだよ、みんながんばって生きて走ってるんだから。血統で悪く言っちゃダメです。」
俺「お前はお馬さんに優しい子だなぁ。」

弟「ところでカッコイイ流星の子が産まれる配合って、研究
  とかされてないんですかね?」

オウケンブルースリ シルクボンバイエ
チェリーソウマ カルストンライトオ ダイナガリバー 
※弟子はぶっとい流星の子が大好物です エロ画像かよってくらいハァハァします
 左上からオウケンブルースリ、シルクボンバイエ、チェリーソウマ、カルストンライトオ、ダイナガリバー


俺「・・・」
弟「ンフー♥ンフー♥」



※やっぱりブラックキャビア×フランケルはナシだと思うなぁ・・・



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[ 2013/04/18 21:53 ] その他 | TB(0) | CM(12)