彼が居たから

★中山記念の前は鬼門なのかな・・・

俺「なんか、この時期には悲しい出来事が多い気がする。」
弟子「昨日だこーとの話をシメたばかりなのにね・・・」
俺「引退のシーズンではあるんだけどね。」
弟「・・・師匠は前に言ってたよね、この馬を見てから競馬というものに惹かれたって。」
俺「そうなんだよ。リアルタイムで見てたわけじゃないんだけど、競馬というものを遡ってる時に出会って、この馬のことをカッコイイ
  って思ってから競馬に本当の興味を抱いたんだ。」
弟「カッコイイですよねぇ・・・」
俺「本当に、スゲーカッコイイ馬。最も影響された馬だからというのもあって贔屓目に見ちゃってるかもしれないけど、今までこの馬
  よりもカッコイイ馬には出会えていない。オルフェーヴルも彼には敵わないよ。」


1992年 皐月賞とダービーを無敗で制した2冠馬、ミホノブルボン。
22日に老衰の為、天国へと旅立ったと本日報じられました。



俺「28歳だもんな、よく今まで頑張ってくれたよ。」
弟「坂路の申し子、サイボーグ、当時としては異例の調教法で成果を出した、鍛えられて強さを磨いた馬だったんだよね?」
俺「うん、そのハードトレーニングで培った鋼の様な筋肉が、もう今になって見ても凄くて。」
弟「血統で言えば一流とは言えない馬が、鍛えられて二冠を制したんですね。」
俺「散々言われてるけど、短距離馬の体形だよ。で、その短距離馬よりもトモの迫力があってさ。アンバランスとも言えるくらい
  お尻がでっかくてね、走るフォームも決してキレイじゃなかった。」
弟「でも師匠はブルボンよりかっこいい馬は居ないって思うんでしょ。」
俺「そーなんだよ、何がかっこいいって非常識なんだよな。2011年のJRAの皐月賞のCMがミホノブルボンで、キャッチコピーが
  『常識は、敵だ』なんだよ。このコピー作った人はブルボンをよく解ってる。」
弟「そりゃ、二冠を制する馬は常識じゃ測れないでしょうけど。」
俺「その非常識な二冠馬、三冠馬であっても、その中の常識みたいなものは存在するでしょ。その後にも多くの二冠馬や三冠馬
  が誕生しているけれど、その中でもやっぱりブルボンってズバ抜けて非常識な馬だと思うよ。」
弟「ふむ。」
俺「それが鍛えられた馬体だよ、センスや適性をトレーニングでブチ壊した。その成果を残した栗毛の馬体が、たまらなくかっこ
  良かったんだ。そんな馬体なのに顔はメッチャカワイイんだぞ。卑怯ですよ。」
弟「お顔は王子様みたいな顔してましたよねー、控えめな一本筋の流星にも気品があって。」
俺「実際に彼の姿を生で見れた人がうらやましいよ。特にダービーは常識を覆した走り、本当に凄かった。」







弟「ミホノブルボンと言えば菊花賞で彼を負かした黒い刺客、そして宝塚記念で散った悲劇の名馬ライスシャワーの名も同時に
  思い出されると思うんですが。」
俺「この2頭の馬体が全く対照的なのがね。」
弟「毛色だけじゃなくて?」
俺「ミホノブルボンは明るい栗毛に立派なトモ、胸前の筋肉もガッシリした派手な馬体。対してライスシャワーは真っ黒な黒鹿毛で
  馬体は小柄で細身。真逆って言っていい。」
弟「そう言えば小柄だったんだよね、ライスシャワー。」
俺「菊花賞の時、この2頭の馬体重の差は74㎏あったんだよ。」
弟「それはかなりの差ですね・・・」
俺「だからねぇ、ライスシャワーって馬はお世辞にもかっこいいって思えなかったんだよ。どっちかっていうと不気味って表現が
  しっくりくる馬でさ。後で知ったのに悔しく思えたもの、なんでこんな貧相な馬にブルボンが負けたんだよって。」
弟「失礼なハナシだねぇ・・・」
俺「ホントそうだよねぇ。今とは見え方が違ってたから許してください。やっぱりライスシャワーも凄い馬だったんですよ。」
弟「でも、その負けた菊花賞こそブルボンの強さを改めて示した一戦という意見もよく聞くんですけど、これは?」
俺「このレースでブルボンはハナに立てなかったんだ。皐月賞、ダービーと逃げて圧勝した馬がキョウエイボーガンという馬に
  先手を奪われる格好でレースがスタート。この馬もまた小柄でさ、まるでライスシャワーとグルだったんじゃないかって感じに
  見えるのも面白い。」
弟「これまでとは違うレースになってしまったんだ。」
俺「たられば話は競馬につきもの。中でもこの菊花賞は『キョウエイボーガンが居なかったら』とか、『ブルボンが強引にでもハナ
  を奪っていたら』
という話をされるレース。それでもブルボンは2着を死守した。皐月賞から距離不安を囁かれ続けた馬が、
  圧倒的な逆風が吹いた菊花賞でもやはり強いレースをしたってことで、やはりこの馬は強いんだって思い知らせたの。」
弟「そんなに距離が合ってないと見られていたんですね。」
俺「父のマグニテュード自体は血統的に長距離もいける潜在性を持っていた。でも産駒傾向は完全に短距離寄り、母方だって
  秀でた印象の無い地方一勝馬。そしてブルボンはまず馬体がゴツ過ぎてステイヤーに見えなかった。」
弟「なるほど・・・」
俺「結局、この菊花賞の後に彼がターフに戻って来ることはなかった。度重なる脚部不安と故障に、それまでのトレーニングが
  非難されることもあった。でもそれがあったから二冠を制することができたんだよな。」
弟「三冠戦を走る為だけに作られたサイボーグだったのですね・・・」
俺「ブルボンを管理していた故・戸山調教師はスパルタ式な調教で有名な人で、『強い攻め馬がかわいそうに思うなら、競馬
  なんかやめた方がいいんだ』
という、非情にも思える言葉を残しているけれど、トレーニング以外で馬に負担をかける様な
  ことは一度もしなかったと聞く。強くあることが馬の幸せであるという理念を体現したのがブルボンだったんじゃないかなぁ。」
弟「ミホノブルボンは幸せだったのでしょうか・・・?」
俺「現役時代がどうかはともかく、彼の余生は幸せそうだったよ。あれだけ現役時代に激しいトレーニングを積んできたけれど
  実際にこんな長生きできたんだ、ファンも多くて大事にしてもらえて良かった。」
弟「そうだね、大往生だもんね。」
俺「俺さー、ブルボンが旅立ったらもっと悲しい気持ちになるのかなって思ってた。でも、不思議なくらいそういう気持ちにならない
  んだよな。とにかく感謝とねぎらいの気持ちしかないよ。ライスシャワーの悲劇と比べるのはよくないことかもしれないけれど、
  ブルボンは幸せな余生が送れて良かったなぁってしみじみ思う。」
弟「今頃あっちでライスシャワーと再会できてるかな。ケンカしないでほしいけど・・・」
俺「いやケンカするっしょ。三冠阻止されたんだぞ。」
弟「しちゃうんだ・・・」
俺「仲裁役はマチカネタンホイザくんだ。」
弟「たよりないよぉ・・・」
俺「まぁ、せめて天国ではいがみ合わないで仲良くやってほしいな。ミホノブルボン、お疲れ様でした。どうか安らかに、合掌・・・」
弟「競馬界に新たな一石を投じた成果、お見事でした。偉大な名馬に、合掌・・・」








★おまけ

弟「本当に、なんか気分的に応える月末になっちゃいましたね。」
俺「そうだねぇ・・・」
弟「土曜も重賞あるけど、予想は無理しなくていいんじゃないでしょうか。」
俺「どうしようかなぁ、まだ出馬表も見てないし。でも先週末なんかG1スッ飛ばしちゃってるんだよ?」
弟「それはそうですけど、気乗りしない時は無理しない方がいいのです。」
俺「やさしいじゃん。」
弟「お休みしたほうがいいのです。」
俺「・・・」
弟「そうしましょう。」

俺「・・・お前、なんか隠してない?」
弟「かくしてないのです。おやすみしましょう。」


俺「あやしい。」
弟「あやしくありませんから。日曜の予想に向けて英気を養った方がいい。」
俺「・・・」
弟「そうしましょう。」
俺「土曜の重賞はアーリントンカップか。ちょっと出馬表だけでも目を通しておくか。」
弟「ダメです!!出馬表なんか見たら予想したくなっちゃうんだよ!!」
俺「ふーん(カチャカチャカチャカチャ」
弟「あぁ・・・」
俺「・・・デシちゃん。」
弟「・・・」


俺「お前知ってて俺を止めようとしたな?」
弟「・・・・・・・・・」



◎ジョーストリクトリ 武豊


俺「そうだよなぁ、こんなもん見せられて俺が
  黙ってるワケがないよなぁ!!」

弟「やめろおおおおおおお!!」



俺「いくら俺が感傷に浸っていたとしても!!こんなコンビを見つけちゃったらもぉ!!」
弟「やめてください!!やめてください!!ユタカさんに脳内で変なコトさせないでください!!」
俺「ジョーストリクトリにユタカさんが乗ってるんだもんよぉ!!」
弟「やめろと言っているのが聞こえないのか!!」

俺「あああああ!!なんていやらしいのでしょおおおおおおお!!」
弟「どうして!!どうしてこんなコンビが結成されてしまったの!!」
俺「うふふふふ、ユタカさんとジョーストリクトリ♥ ジョーストリクトリとユタカさんだよぉ、デシちゃぁん♥」
弟「無条件にこうなるに決まっているじゃないか!!ブルボンさんもガッカリしてしまいますよ!!」
俺「ブルボンは俺に競馬の楽しさを教えてくれた。」
弟「そうです、そんな話を台無しにするようなコトは・・・」

俺「俺、今楽しいよ!!ブルボン!!」
弟「そんな楽しさブルボンさん教えてない!!」


俺「ユタカさんがねぇ、ジョーストリクトリを上手にエスコートするんだって♥ うふふふふふ♥」
弟「ほ、ほら!!他の出走馬も見たらどうです!?」
俺「あ、ヴゼットジョリーちゃんだ。」
弟「よし、目をそらしたぞ!!」
俺「ヴゼットジョリーってね、フランス語で『あなたは美しいですね』って意味なんだよ。」
弟「そうですか、それはよかったですね!!」
俺「その鞍上がクールイズビューティーじゃないか、これはスバラシイ。」
弟「じゃあそうしましょう、それにしましょう!!」


◎ジョーストリクトリ
○ヴゼットジョリー

ワイド ◎複



俺「官能の世界が広がる馬券ができた。」
弟「話の落差をなんとかできないのか!!」






※ブルボン、なんかごめん・・・
 でも本当に今までありがとう!!また君の様なカッコイイ馬に会えたらいいな、そんな日を待ちわびながら
 我々は競馬を楽しみ続けていく所存です。今一度、栗毛の超特急に、合掌・・・

 「悪い見本」管理人:TILTOWAIT



[ 2017/02/25 02:13 ] その他 | TB(0) | CM(3)

No title

ブルボンちえみ with涙
[ 2017/02/25 04:26 ] [ 編集 ]

きっとミホノブルボンは、そんな師匠の予想を見て膝から崩れ落ちてるね。
[ 2017/02/25 18:54 ] [ 編集 ]

お疲れ様でした。

ミホノブルボンが旅立ちましたか…

自分が競馬を始めた頃に活躍してたんですよねぇ。馬連馬券の発売が始まった年のダービー馬という記憶もあります。

天国ではライスシャワーとまた一緒に走ってくださいな。仲良くね。




ダコール引退記事の弟子ちゃんの「ヤダ!!」を見て、となりのトトロのメイちゃんの「ヤダ!!」を思い出してしまったですよ。
[ 2017/02/25 19:06 ] [ 編集 ]
立札4

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