黄金旅程は終わらない

本来であれば今日はテナンゴ君に留守番をしていてもらうハズだったのですが・・・

寝耳に水というのは、こういうことを言うんですね・・・


2/5、M・デムーロ騎手とC・ルメール騎手のJRA騎手試験合格のニュースが午前を沸かせたこの日の夜に、
まさかこんな訃報を目にするとは思っていませんでした。



stay gold forever



稀代のドラマチックホースにして、超大物種牡馬としてのサクセスストーリーを歩んできた名馬、ステイゴールド。
本日、突然の病によりそのドラマの様な生涯を終えたと報じられました。


競走馬達との別れはいつも突然です、老衰や闘病叶わずということもありますが大体いつも突然。
しかし、なんだろうね・・・未だにこの子に関しては「ウソだろ?」と、公式の発表が出てるにも関わらず疑って
しまいます。


だって、ステイゴールドなんですよ?
理由が上手く言えないんだけど、ステイゴールドはそう言わせてくれる存在だと思います。


現役時代から今に至るまで、彼は多くのファンに愛されてきた。その魅力の受け方は人により様々なものが
あるでしょうけど、多くの方がこの訃報を目にし、「ウソだろ?ウソだよな?」と思ったのではないでしょうか。


訃報を受けるにあたり、自分の場合は悲しみよりも驚きが勝っている状態が今も続いています。
悲しいのは間違いないんだけど、彼との思い出を振り返るとこんな状況でもクスリと笑ってしまう。
悲しみに暮れているファンの方々にとっては不謹慎に映るかもしれませんが、それ程までに彼が見せてくれた
競馬は、私にとって楽しいものだったんです。


あの時、まだ私は学生でしたね。競馬というものをダビスタを通じて知ったばかりでした。
ダビスタのせいで血統意識こじらせちゃっててねぇ・・・


ハッキリ言ってサンデーサイレンス産駒が強すぎてキライだったんですよ。あの時代。


ノーザンテースト時代の終焉を告げる三大種牡馬、トニービン、ブライアンズタイム、そしてサンデーサイレンス。
彼らの産駒がG1レースを蹂躙するかの様に彩り、その中でも圧倒的な安定性や非凡な距離適性の守備範囲を
誇ったのがサンデーサイレンス。今のディープインパクトはサンデーサイレンスに近いでしょうね。
だからこそマル父という表記に渋さと輝きを感じ、父内国産の馬を主に応援していた気がします。


先日亡くなったジェニュインをはじめ、ダンスパートナーとタヤスツヨシ、そしてフジキセキというG1ホースを
いきなり初年度に送り出したサンデーサイレンスは、今で言うチートな種牡馬に見えていました。


それ以降もサンデーサイレンスは競馬界の中心に居座り続け、私はいつもそれを打倒する内国産馬を
応援してたんですよね。
カネツクロスとか凄いスキでした。ダンスパートナーを振り切ったAJCCとか、カッコよかったなー・・・


そんな華やかな産駒を送り出しまくっていたサンデーサイレンス産駒の中にあって、ステイゴールドも
確かに最終的には一流馬に登りつめる存在にはなりましたけど、当時の私にはこう映っていました・・・


「この馬は本当にあのサンデーサイレンスの子なんだろうか!?」


気性が荒いというのはサンデー産駒に多く見られた特徴ですけど、限度を越すと「お前のオヤジは本当に
サンデーサイレンスか!?」って思えて。ダイワメジャーなんかもそんな感じで見てました。
しかもステイゴールドという馬は、その小柄さもまた特徴的だったし、G1レースに出てきては人気薄で
好戦するもののやっぱり勝てなかったり・・・


華やかな馬・・・では決してなかったんですよね。
そこが彼が愛された理由でもあるんですが、とにかく他の華やかなサンデー産駒と比べると地味って言うよりは
「奇妙」な馬だったっていう印象があります。


非常に失礼なハナシではありますが、当時の私はエアグルーヴが大好きでして・・・サイレンススズカが
勝った宝塚記念で彼女は早めに仕掛けたステイゴールドの粘りに屈して3着になっちゃったでしょ。


「ステイゴールドなんぞに負けるとは何事だ!?」


・・・ええ、結構本気でそう思ってました。肉感的なマッスル美女のエアグルーヴ様が、黒くて細っこいおチビさんに
負けてしまった時はねぇ、悔しかったものですよ。
その上、そこから先もタイトルに届かず銀メダルと銅メダルを積み重ねていったじゃないですか。本当に「君は一体
なんなんだ!?」って。


でも、そういう成績だからこそ憎めないんだよねぇ。いつしか私もステイゴールドがちゃっかり2着3着に来ると
ニヤけちゃうようになってたんです。
99年の天皇賞・秋なんかねぇ、今になって改めて見直すとスペシャルウィークに対して


「ひどいよ!!そんなのあんまりだよ!!」


って言いたくなっちゃいます。





極めつけが初重賞勝利になった目黒記念だよなぁ・・・それまで代表勝鞍が阿寒湖特別だったステイゴールドが
ようやく重賞タイトルを取ったあのレース。その勝利で祝祭感に沸いたのを覚えていますが、その影で私は・・・


「ちょっと!!クマちゃんの立場を考えて、ステイくん!!」


と、クスクス笑ってしまったんですよね・・・
熊沢騎手と長年コンビを組んでいた彼が、鞍上武豊になった途端に飾った重賞初勝利は、めでたいものでも
あったけど個人的には笑えてしまうものでもありました。でも、やっぱり印象に強いのは熊沢騎手とのコンビでの
「勝てそうで勝てないステイゴールド」の方なんだよね。
一回ぐらいクマちゃんで重賞勝ってあげれば良かったのに、イジワルなヤツだなぁ・・・って思ったりも。


彼にとっての華やかなハイライトは、やっぱり海外戦での勝利しょうね。
ドバイシーマクラシック、そして引退レースとなった香港ヴァーズ。
実はこの二つのレースでも私は笑ってしまったんですよね・・・


「そんなに青い勝負服見ると燃えるのか、お前は!!」


いずれのレースもゴドルフィンの青い勝負服を差し切っての勝利、前に青い物を置いたらステイゴールドは
無敵なのではないか。「ゴドルフィン・キラー」なんて異名を引退レースでもらっちゃったりしてたんですよね。


本当に、現役時代を振り返ると色々な意味で凄い馬だったなぁ・・・
オルフェーヴルの逸走も語り草になるものだけど、ステイゴールドも3戦目の未勝利戦で逸走して熊沢騎手
振り落としてるし、晩年での京都大賞典では直線で思い切りヨレてナリタトップロード落馬させちゃうし・・・
激しい気性によるウワサ話も多かったなぁ。「本当は肉食動物なんじゃないか」とか言われていたとか。
ラストランの香港ヴァーズも、直線でラチにぶつかって軌道修正してから伸びたとか、現役の最後の最後まで
問題児だったんですね。


血統的にはサッカーボーイを叔父に持つサンデーサイレンス産駒という良血なのに、ちっとも良血馬っぽくない
見栄えで、物凄い気性難で、長い間勝てそうで勝てなくて・・・


この訃報に驚き、その内容に私が更に驚いてしまったコトがあります。
彼はもう21歳だったんだなぁと。


なんというか、私の中でステイゴールドという馬は「永遠のクソガキ」なんですよ。
むしろ、引退時の年齢のままの方が驚かないくらいに、彼の馬齢に驚いてしまいました。
当然、種牡馬として名馬をこれだけ送り出してるのだから、それなりの歳なのは当たり前なんだけど、
ステイゴールドが21歳なのだという印象が全く無いんです。
むしろ、もっと後でデビューしてるディープインパクトの方が「存在として年上」な感じすらあります。


問題児という言葉が示すとおり、彼の子供っぽさ、ヤンチャさに私も惑わされていたのかもしれません。
あの「自分のブツのニオイを嗅いで発狂するステイゴールド」って動画とかね、正に彼の印象はアレなんだよね。


こうやって思い返しても、楽しい思い出ばかりが彼にはある。
種牡馬としても面白くて凄い子を送り出してくれたし、現役引退後も私達は彼から楽しさをもらえた。
訃報と共に蘇る思い出に、胸が締め付けられるどころか、「出会えて本当に良かった、楽しかった」と
感じられる。


悲しみもあります、当然ショックです、信じたくないです。
でも、まだ彼の黄金旅程は続いている。それをこれからも見続けていこうと思います。


週末は問題児らしさ全開のアッシュゴールドの出番です。
オルフェーヴル産駒誕生のニュースもありました。
京成杯馬のベルーフだって彼の甥っ子。
彼の血が紡ぐロマンは、まだこれからも続いていく。




お疲れ様、ステイゴールド。

君は本当に人を驚かすのが好きなヤツだな。でも、最後のこの驚かし方は卑怯だろ。

もっともっと、楽しませてほしかったよ。早すぎだよ。

でも、どうやら君が天国に旅立ってしまったのは本当のことの様です。

君のラストランは本当にカッコ良かった。

最後にそれまで届きそうで届かなかったG1レースを海外で獲るなんて、オグリキャップも嫉妬するよ。





悲しいけれど、君の子供達や、これからデビューするであろう孫達を見守り続けてあげて下さい。

それによって君の旅路はまだまだ続く、これからもずっと続く。そう私達も望んでいます。

たくさんの楽しい思い出をありがとう、今は君が安らかであるようにと、心より祈ります。

天国で他の馬達と仲良くね。噛み付いちゃダメだぞ。



偉大で、面白くて、カッコ良かったステイゴールドに、合掌・・・





「悪い見本」管理人:TILTOWAIT&弟子


 

[ 2015/02/06 01:52 ] その他 | TB(0) | CM(11)

残念です

ビックリしましたねぇ…

NETKEIBAでアッシュゴールドの写真を借りようとして訃報をしりました

彼はねぇ確かに面白い子でしたねぇ

ゴールデンサッシュの子供って事で応援してたけど

なかなか勝てない子でドM心をくすぐりました(笑)

書かれていた天皇賞の翌春の時には

ナリタトップロードとの従兄弟同士馬券を期待したもんです

それで日本で勝てなくて世界で勝つから

お前は(柔道)斉藤か!って思ってました

斉藤さんも先日若くして亡くなられてビックリでしたが

まさか現役時代にそう例えたステイゴールドまで亡くなるとは…

合掌(-人-)
[ 2015/02/06 02:37 ] [ 編集 ]

先ほど訃報を知りましたが正直実感がないです。僕も学生時代にダビスタにはまり、1994年頃から競馬中継を見るようになり、まさにサンデー旋風の真っ只中でした。ライスシャワーやサイレンススズカなどレース中の故障で天に召された馬達を見てきてすごくショックで悲しかったのですが、ステイゴールドが亡くなったと知ってもショックという感覚がなくて…本当に?冗談じゃない?としか今は言えません。ただ破天荒な競走馬でしたが偉大な種牡馬でした。これからもオルフェーヴルはじめ沢山の子供達がその血と魂を受け繋いでいくと思います。今はただ心より冥福を祈ります。お疲れ様 ありがとう。
[ 2015/02/06 03:06 ] [ 編集 ]

合掌

師匠さん、弟子さんおはようございます。
ステイゴールド訃悲しいです。名前にゴールドあってシルバーコレクターだったステイゴールド君。小さな体でいつもファン魅してきました。今週産駒のアッシュゴールド出走頑張って欲しいものです。合掌。
[ 2015/02/06 06:09 ] [ 編集 ]

今更ながら訃報を知りました。


今でも目黒記念のゴール後の皆の拍手喝采は忘れられません。ステイゴールドには競馬を見る楽しさ・悔しさ・嬉しさを全部教えてくれたような気がします。


亡くなっても、彼の旅程はまだまだ続いていくんだろうなあ。ステイ君今までありがとう、そしてお疲れ様。



[ 2015/02/06 07:12 ] [ 編集 ]

ステゴ

いまだに死因不明なんですよね…
何が何なのかわからないですね…

僕自身はステゴの活躍をライブでは見てません。
そのときは確かまだ小学生だったので、競馬というものも知らないです。
でも今見返すと、あんなにドラマチックで、ただなんか親近感湧くような馬はそうそういないですもんね。

亡くなってしまったことは残念の一言でしかないですが、ぜひ天国でも強くておもしろい馬でいて欲しいものです。

合掌
[ 2015/02/06 08:57 ] [ 編集 ]

彼の物語を明るく語って貰えて本当に嬉しいです。

競馬って面白いやろ?
いつもそう語りかけられていた様な気がします。
彼にも、彼の子供達にも。

20歳を越えた辺りからいつかこの日が来るだろう、その時はきっと身を裂く思いだろう。
そう思っていました。

でも、いざその時を迎えて。
ちっとも寂しくない。
管理人さんと同じく、タチ悪りーな(笑)と
笑みすら溢れてしまう。

何よりもそのことを感謝したいです。
ありがとうステイゴールド。楽しかったよ。
[ 2015/02/06 10:34 ] [ 編集 ]

おひさでございまする

ただいまぽん太は入院中につき、この訃報をネットで確認しただけ…

嘘であればと思ってたのですが師匠の記事を見てだめ押しの確認終了…


でもステイゴールドらしい気紛れないくなりかたかな、と。

ほんとに愛すべき馬でした。


合掌

[ 2015/02/06 12:38 ] [ 編集 ]

おばんです

多くは語りません。素直にステイゴールドのご冥福を祈りたいと思います。
合掌。
[ 2015/02/06 19:37 ] [ 編集 ]

ご冥福をお祈りします。

ステイゴールドの訃報は、まだまだ種牡馬としての活躍を期待していただけに、残念で仕方がありません。
スペシャルウィークとの天皇賞・秋での対戦や、グラスワンダーが人気を背負って敗退して馬連が4万馬券となった日経賞、重賞初勝利となった目黒記念、ラストランで海外レースとはいえG1馬となった香港ヴァーズなど思い出される事が多い馬でした。

今はただ安らかにと願うばかりです。
[ 2015/02/06 22:08 ] [ 編集 ]

ステイゴールドにはたくさんイジメられましたよ。たぶんステイゴールドで馬券取った事はないと思います。人気して買うと来ない、人気薄でハズすと来るといった気まぐれさに手を焼かされましたね。種牡馬ではステゴ×マックの黄金配合が出来上がりました。乗馬として活躍してたマックイーン肌の牝馬が、繁殖牝馬として牧場に戻るという記事もありましたね。色んな意味で記憶に残る小さな大巨人です。
ステイゴールド号、今まで本当にありがとね、合掌。
[ 2015/02/06 23:17 ] [ 編集 ]

いきなりですね

後継者も続々と生まれ活躍している中の突然の訃報、残念です。

今週はアッシュゴールド出走いたしますね。
父親に応えて勝って見せるか、はたまた兄のように鞍上を落とすか
期待しましょう。
[ 2015/02/07 09:44 ] [ 編集 ]
立札4

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